インフルエンザ検査nodocaを導入しました

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当院では、インフルエンザ検査の新しい選択肢として、AI搭載の医療機器「nodoca」を導入いたしました。

従来の検査のように鼻の奥まで綿棒を入れる必要がなく、専用カメラで喉の奥を撮影するだけで、AIが瞬時にインフルエンザ判定を行います。痛みがほとんどないため、6歳以上のお子様や、従来の検査が苦手な方でも安心して受けていただけます。

また、発熱などの症状が出てから12時間以内でも検査が可能で、結果が分かる画期的なシステムです。当院では、患者様の身体的・精神的な負担を少しでも減らすため、この「痛くない検査」を取り入れております。ご希望の方は診察時にお申し出ください。

 

インフルエンザ検査nodocaとは?

​​「nodoca」は、鼻腔への綿棒による検体の取得に依存せず、咽頭部の状態をAIで分析可能なインフルエンザ検査の仕組みです。専用の撮影機器で咽頭エリアを記録するのみで、即時に分析処理が実行されるため、小さなお子様や年配の方々など従前の検査で苦痛や違和感を覚えやすい方々でも負荷を軽減して検査を受けることができます。

さらに、発熱や喉の異常感が生じて間もない時点から活用できるため、従前のイムノクロマト法と比較して初期の段階で状態を理解しやすいのも利点です。

nodocaの検査の仕組みと流れ

nodocaの検査は、問診による情報と咽頭の画像を統合し、AIが分析することでインフルエンザかどうかを短い時間で評価する構造です。

従前の綿棒による採取を必要とせず、症状が出た直後から活用できるため、体調変化の発現から速やかに現状を理解できます。以下に、詳細な検査工程を段階的にご紹介します。

喉の奥を撮影してAIがすぐに判定

nodocaの最も顕著な特色は、専用撮影機器で咽頭エリアを可視化し、その画像データをAIが即座に分析する仕組みにあります。鼻腔への綿棒挿入とは異なります。咽頭部を撮影するのみで症状を評価できるため、苦痛や違和感が軽く、とりわけ小児や高齢の方々でも抵抗感なく検査が行えます。

分析はクラウド環境のAIシステムで実施され、咽頭の粘膜や扁桃部の特性を判別することが可能です。発熱や咽頭の異常感の初期時点から利用が可能で、感染症の兆しを早い段階で把握することができます。

実際の検査ステップ

nodocaの検査は、シンプルな工程で完了することも重要な特色です。最初に、Web問診や端末で基礎情報と症状を登録し、AIが分析に求められる背景データを収集します。

続いて、専用撮影機器を使って咽頭エリアを撮影し、画像データをクラウドへ送信。AIは咽頭の粘膜状況や扁桃部の変動を分析し、インフルエンザの可能性を短い時間で評価します。分析結果は数秒~十数秒で端末に表出され、必要に応じ新型コロナウイルスの測定も同時に実行可能です。

【メリット解説】従来型検査とnodocaの違い

従前の鼻綿棒を使った検査は採取時の苦痛や違和感が回避できず、発熱初期の時点では正確な判別が困難なこともあります。

それに対し、nodocaは問診の情報と咽頭画像の組み合わせによってAIが分析するため、身体的負荷を抑制しつつ、早期時点から迅速に評価可能です。以下に、具体的な利点を詳細に見ていきます。

喉を撮影するだけなので痛みが少ない

最大の特色は、鼻腔に触れることなく咽頭を撮影するのみで分析が可能な点です。鼻綿棒検査では、奥深い部分の粘膜を採取する過程で強烈な苦痛や違和感が生じ、特に小児や高齢の方々にとっては大きな心理的・身体的負荷となっていました。

これに対しnodocaは、専用撮影機器の数秒の撮影でAIによる分析を行い、インフルエンザを評価します。撮影時の負荷はほぼ皆無で、苦痛を感じやすいお子様でも安心して検査を受けられるのが大きな利点です。

治験データでは、苦痛スコアの平均値が低い傾向が報告されています。患者の満足度の高さも確認されています。従前の侵襲的検査に伴う心理的負担を大幅に軽減できるため、医療機関への受診障壁も下がります。

発熱初期から活用できる例がある

イムノクロマト法では、発症直後、12時間での検査はウイルス量が少量で、偽陰性となる可能性がありました。しかし、nodocaはウイルス本体ではなく、咽頭の微小な変動や症状情報に基づきAIが判別を行うので、発症初期の時点でも評価に役立つと報告されており、従来の検査では捉えにくい早期の変化を確認しやすくなることが期待されています。

結果が出るのが早いので待ち時間を短縮

nodocaのAI分析は、撮影直後から数秒〜十数秒で測定が終了します。鼻綿棒検査では、検体の処理や判別までに15〜20分の待機時間が求められ、待合エリアで不安を抱く患者も少なくありませんでした。結果の迅速性により、診療や治療の開始もスムーズになり、医療従事者側の負荷も軽減されます。

新型コロナウイルスのスクリーニングも可能

nodocaのスクリーニング機能は、画像データと問診の情報をAIが統合的に分析することで、コロナウイルス感染の症状・咽頭所見のパターンを評価する補助的な機能です。専用の撮影機器で記録した咽頭画像より、AIは学習済みの咽頭所見パターンと照合し、発熱や咳などの症状情報と統合して、検出あり・検出なし・判定保留の3段階で測定します。

重要なのは、これはあくまで診断の支援であり、PCR検査のようなウイルス遺伝子の直接検出ではないため、新型コロナの確定診断としては利用できません。また、発症から48時間以内の患者が対象で、判定保留の場合は追加検査が求められます。

nodocaの費用

咽頭内視鏡を使ったAI補助検査システム「nodoca」は、専用の撮影機器で咽頭の微小所見を記録し、AIが分析する方式で、患者への侵襲は最小限に抑制されます。保険診療に基づく算定により検査可能で、AI判定料やオプション追加でも大きな負担増はありません。これにより迅速なスクリーニングが現場で実現します。

厚生労働省承認なので保険適用

厚生労働省の承認を受けている医療機器で、6歳以上かつ発症から48時間以内の患者に使用する場合、保険診療として算定可能です。新型コロナのスクリーニングをオプションで追加する場合も、比較的少ない自己負担で実施できます。

判定は、検出あり・検出なし・判定保留の3区分で示され、臨床症状や問診の情報と組み合わせて医師が総合的に判断します。判定保留が出た場合は、追加の別検査を検討することが推奨されます。

※費用は医療機関によって異なりますが、オプションとして追加できる場合があります。

 

nodocaで検査できないケースと注意点

nodocaは利便性が高い反面、使用対象には制約があります。まず6歳未満の患者については安全性と有効性が未評価であり、使用は推奨されません。発症後48時間を経過した場合も保険適用外となります。さらに、nodocaはあくまでも補助的なものであり、新型コロナの確定診断や型別の判別を単独で行うものではありません。AIによる判定結果は、検出あり・検出なし・判定保留と判断され、判定保留の場合は追加の検査や医師による判断が必要です。また、症状の進行や患者ごとの体質によって感度・特異度は変動します。利用にあたっては最新の添付文書を確認し、医師の指示のもとで適切に使用することが重要です。

まとめ

nodocaは、咽頭の画像分析+AI判定が可能な補助的検査ツールであり、インフルエンザ診断の補助および新型コロナのスクリーニング機能をオプションで提供します。医療機器承認に基づく保険の算定が可能で、発症初期の方にも効果がある点が特徴です。一方で、6歳未満や発症から48時間以上経過した患者への使用は推奨されず、AI単独での確定診断は行えません。結果は、検出あり・検出なし・判定保留として示され、臨床情報や症状と合わせた総合判断が不可欠です。費用面では保険診療の範囲内で比較的軽負担で運用でき、追加オプションの利用も現場のニーズに応じて柔軟に設定可能です。

記事の監修者

湘南台しらがクリニック院長 白神 敏雄のイメージ画像

理事長 / 院長 白神敏雄

日本外科学会専門医・日本透析学会会員・日本内科学会会員・日本医師会産業医

内科として糖尿病、高血圧、胃腸疾患の治療を医院では行っております。
京都の高雄病院の江部先生と連携し、糖質制限による糖尿病治療を行っております。